首都圏・関西の私立・進学校/中堅校の変遷などの見識のある元パナソニック研究所長、現「OKCエディクル塾長 広瀬篤嗣氏」が、日本の私立中学・高等学校の抱える問題を分析し施策を考える

(2014_12_17)広瀬氏トップバナー

私立学校の理事長や校長と数多くの対談を重ねてきた広瀬氏に、今後の私立中学・高等学校の将来と日本の未来を掛け合わせて占って頂いた。日本の将来に必要とされる教育を、自身の体験を踏まえながら読み解く未来とは。 課題分析編を受けた課題解決施策編(パート2)をお願いした。 

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米国スタンフォード大学での中高生向け夏季研修


第一回の寄稿にて
「少子化」「長引く不況」が「私立中高」の「経営」を難しくしている現状について概観しました。 「私立中高生き残り」のキーワードは、「日本経済の生き残り」と同じで、「グローバル」「イノベーション」の2つかと・・・・
 前回は「グローバル」というキーワードでの施策についてご紹介しましたが、今回は、もう一つのキーワード「イノベーション」について、「米国スタンフォード大学での夏季研修」を例にとって「イノベーション教育の導入とリード」による「私立中高生き残り施策」についてご紹介したいと思います。


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このイノベーション研修プログラムの最大のおすすめポイントは

  1. スタンフォード大学や隣接するシリコンバレーの空気を吸える
  2. スタンフォード大学の寮に宿泊し、学生生活の一部を体験できる
という2点です。

主催は、スタンフォードDMA(デジタル・メディア・アカデミー)です。

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中高生にスタンフォードやシリコンバレーの空気を吸ってきてもらうというのは、今の日本の状況をベースに、日本の将来やその将来をになう中高生の未来を考えると、想定するよりもはるかに大きな効果が期待できます。

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実際に、大阪の名門私立中高で、このプログラムを紹介してもらったところ、この夏に参加したいという生徒さんが現れたようです。(前回ご紹介したUCバークレーのIPCPにも、来年参加したいという生徒さんも出てこられたようです)

 私立中高の先生方や経営者の方々におかれましても、「イノベーション教育」で学校の特色を出す生き残り施策勉強の絶好の教材としてご活用頂ければと思います。 
 

日本の中高生にスタンフォードの空気を吸ってきてもらいたい

筆者は、1992-1994年の2年間、パナソニック本社国際人事部主催の海外技術研修プログラムにて、客員研究員としてスタンフォードに滞在しました。

今や、アップルのiPodやiフォンの開発に利用されたことで世界的に有名になった「スタンフォード流イノベーション創出方法論DesignThinking」の研究所「CDR(Center for Design Research)」に滞在していました。 スタンフォードの中で最もスタンフォードらしい(ハーバードやMITやプリンストンやエールにすらない)「コア」な空気を2年間吸うと言う、幸運にめぐまれました。それ以降、筆者が、その考えや空気に感動を受け、その実践者であり続けているのは、言うまでもありません。

日本に今、切実に求められている「イノベーション」という分野において世界をリードしているスタンフォードやシリコンバレーの空気を、将来の日本を創る役割をになう中高生に吸って来てもらいたいと思います。

明治の時代に日本がお手本にしたのは、イギリス・フランス・ドイツといったヨーロッパの先進工業国であったわけですが、今の日本がお手本とすべきは、スタンフォードやシリコンバレーに代表される「イノベーション先進地域」だと思います。ここ数年、小中高生と直接話をする機会が数限りなくありますが、とてもいいイノベーティブ゙な感覚を持っている人達もたくさんおられます。そういう人達に出会うたびに、スタンフォード独特の空気を吸ってきてもらいたいなと心の底から思います。

ちなみに、このイノベーション手法を教育に利用しようとしている学校の先生方は、世界規模で見るととてもたくさんおられるようです。毎年6月のはじめにDesignEXPEというイベントが、開かれており、その様子を映像で見たりすることもできます。

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以下、アマゾンで販売されている書籍の解説の抜粋です。 前述のスタンフォードCDR所長のラリーライファー教授(最近、東大から名誉教授の称号を授与)、世界のSAP社(ドイツ)の創業者ハッソ・プラットナー氏らが著者となっています。

Design Thinking: Understand – Improve – Apply (Understanding Innovation) 

(英語) ハードカバー – 2010/12/18 

Hasso PlattnerChristoph MeinelLarry Leifer 


“Everybody loves an innovation, an idea that sells. “ But how do we arrive at such ideas that sell?  And is it possible to learn how to become an innovator? Over the years Design Thinking – a program originally developed in the engineering department of Stanford University and offered by the two D-schools at the Hasso Plattner Institutes in Stanford and in Potsdam – has proved to be really successful in educating innovators. It blends an end-user focus with multidisciplinary collaboration and iterative improvement to produce innovative products, systems, and services. Design Thinking creates a vibrant interactive environment that promotes learning through rapid conceptual prototyping. 


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イノベーション教育は、「私立中高の経営難」を救える

日本は、かつて世界を圧倒していた「家電分野」での大苦戦に象徴されるように、あらゆる分野で、グローバル規模のコスト競争にさらされ、日本経済の土台が崩れそうになっています。

そういう中で、「新幹線」に代表される日本国内の厳しい要求に対応する形で蓄積された「鉄道関連の総合技術」が世界の注目を集めているのは興味深いことです。

コスト競争では世界にたちうちできなくなってしまった日本に、「イノベーション」が不可欠なことは多くの有識者が指摘されています。しかしながら、その中高生への教育については、具体的な提案がなされていないように思います。

日本の将来をになう中高生に、「イノベーションとは何なのか?」、スタンフォードやシリコンバレーの空気を吸うことで、そのエッセンスだけでも体得してもらえれば、数年後、彼らが大学生や社会人になった頃、彼らが体得したイノベーティブな発想を大事にして原動力にしていけば、日本経済をよい方向に持っていけるような気がします。

「イノベーション教育」を、旗印にした教育をリードするというのも、「私立中高生き残りの効果的施策」となると確信します。

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今回は「私立中高の生き残り」のツールとして、米国スタンフォードを例にとり、「イノベーション教育」での特色作りのヒントを紹介しました。 次回以降も、「私立中高の生き残り」のための具体的な施策についてご紹介していければと思います。


『広瀬篤嗣氏:プロフィール』

東京大学・工学系大学院修了

松下電器産業(現パナソニック)本社研究所(+通信事業会社・研究所)26年勤務

 その間に、本社国際人事部の海外技術留学プログラムにて

 【スタンフォード大学(米国)客員研究員 2年】

 【パナソニック欧州出向(英国駐在)研究所長 5年・欧州英語圏勤務 7年】
   (世界最大クラスの携帯&固定電話キャリアとの新規ビジネス創出のために

   パートナー開拓を含めて、英語での包括的な営業活動を行う)

2010年より私立中高生あるいは私立中高受験のフォローを主とした進学塾を主宰

2014年よりスカイプ塾に全面切り替え、OKCが留学制度をサポートしている

(OKCエディクル:海外留学中でもスカイプ授業を通して難関有名大学合格を目指す、全く新しいコンセプトの進学塾)

(written by Atsushi HIROSE)

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